介護士の仕事

病院で働く介護士の仕事内容を紹介!病院に向いている人の特徴は?

「病院で働くのって大変ですよね?」

転職活動中のあなたは上記のように考えていませんか?

実際、施設と病院では雰囲気はもちろん仕事内容も大きく異なります。

給与などの条件だけ見て就職すると「こんなはずではなかった」と後悔することになりますよ。

今回は

  1. 病院の仕事内容・施設との違い
  2. 病院で働くメリット・デメリット
  3. 病院介護士に向いている人

についてお伝えします。

この記事を読めば「病院の介護士って実際どんなもの?」かが理解できると思います。

転職活動中の方には必見の内容になっているのでぜひ参考にしてくださいね。

病院で働く介護士の仕事内容を解説

病院で働く介護士は「看護助手」と呼ばれています。

「看護助手」の仕事は主に2つです。

ひとつは介護士として行う「患者の介護

もうひとつは文字通り「看護師の補助」です。

それぞれ具体的に見て行きましょう。

「患者の介護」患者の身の回りのお世話を行う

介護士として患者の身の回りのお世話を行います。

具体的には以下ですね。

  1. 食事介助
  2. 移動・移送の介助
  3. 入浴介助
  4. 足浴・手浴・洗髪
  5. 整容・洗面
  6. 患者への服薬介助
  7. レクリエーション

「食事介助」「おむつ交換」などの基本的な身体介護のほか、ベッドサイドで「足浴」や「洗髪」などのケアも行います。

病気やけがの状況によって介助方法も異なるので、こうしたケアは看護師の指示の下で行いますよ。

「看護師の補助」看護業務のサポートを行う

「看護師の補助業務」はナースコールの対応からごみ捨てなど多岐に渡ります。

  1. カルテの整理
  2. ケアの準備
  3. 病棟内の環境整備(物品管理、清掃など)
  4. ベッドメイキング
  5. 検体の提出
  6. 患者の検査の付き添い
  7. ナースコールの対応

目立たない雑務も多いですが、こうした業務を行うことで看護師が医療業務に集中することができます。

看護助手は「病棟内の縁の下の力持ち」のような存在だと言えますね。

看護助手の日勤ルーティーン

では具体的なスケジュールを見て行きましょう。

下記は私の知り合いが勤めている病院のリアルな一日です。

8:30 朝食の下膳
9:00 清拭の準備
9:30 患者の清拭
リネン交換
12:00 昼食配膳・食事介助
13:00 休憩
14:00 カンファレンス
14:30 洗髪、手浴、足浴
16:00 環境整備
17:30 退勤
空いた時間 カルテ整理
ナースコール対応・不穏患者の対応
患者の検査の付き添い

病院や診療科によって一日の流れや内容は異なりますよ。

時間ごとの業務に加えて、突発的な検査や、ナースコールの対応などがあります。

看護助手はこうした業務にも臨機応変に対応していく必要がありますよ。

施設と病院の3つの違いを解説!

ここからは「施設」と「病院」の違いを比較しながら見ていきましょう。

  1. 役割の違い
  2. 給与の違い
  3. 求人数の違い

「施設」と「病院」では求められる役割が違う

「病院」と「施設」では求められる役割が異なります。

施設は生活の場。介護士がメインとなって利用者の身体介護や、生活環境の整備など生活のサポートを行います。

一方で病院は治療の場。患者は病気やけがのを治すために病院を利用します。

介護士は看護師が医療業務に集中できるように補助的な役割を担います。

基本的に医師や、看護師の指示の下で仕事を行いますよ。

介護士の独断で仕事を行うことはできないのでその点は大きく異なりますね。

給与は「施設」の方が高い傾向がある

あくまでも平均ですが給与は「施設」の方が高いという結果が出ています。

下記は厚生労働省の発表しているデータです。

男性 女性
病院の給与 235,600円 212,900円
施設の給与 260,600円 235,100円

参照:賃金構造基本統計調査 (2019年)

病院に勤める介護士の平均給与は男性で23万5千円、女性で21万3千円となっています。

一方で施設の介護士は 男性で26万円、女性で23万5千円。

施設の方が2~3万円の多いという結果が出ています。

給与のみで考えると施設で働く方がいいかもしれませんね。

求人数は「施設」の方が圧倒的に多い

介護士としての求人件数は施設の方が圧倒的に多いですね。

下記は国内大手の介護求人サイト「マイナビ介護職」のデータです。

職種 求人件数
看護助手 2044件
介護職 37715件

参照:マイナビ介護職

介護職の求人が圧倒的に上回っているのが分かりますね。

とはいえどこの病院も人手不足です。地域の病院でも必ず求人はあるので安心してください。

病院で働く4つのメリット

では、実際に病院で働くメリットは何なのでしょうか?主に下記の4つが上げられますよ。

  1. 医療の知識が付く
  2. 幅広い年代の患者と関われる
  3. 多くの他職種と関われる
  4. 無資格でも働ける

詳しく見て行きましょう。

医療の勉強ができる

医療の勉強ができるのは大きなメリットです。

診療科ごとに疾患や医療的なケア、医療機器の扱いを間近に見ることができます。

基本的に看護師と一緒に仕事をするので会話の中で医療用語などは自然と頭に入るでしょう。

今後は看護師を目指したいという方には、もってこいの環境ですね。

介護士としてキャリアを積んでいきたい方も、病気や医療的な知識があることで、視野が広がるのでおすすめですよ。

幅広い年代の患者と関われる

施設とは違い、病院では様々な年齢層の患者が入院しています。

年齢や、診療科によっては施設のように身体介護が必要ないことも。

そうした場合、病棟内の環境整備や、看護師の補助が主な仕事になりますよ。

身体介護が苦手な方はそういった理由で病院を選ぶのもアリですね。

多くの他職種と関われる

他職種と関われるのは病院の大きなメリットです。

病院では「医師」を始め「看護師」「リハビリ職」「検査技士」など様々な職種が働いています。

シンプルに他職種の話を聞くだけで勉強になりますし、仕事をする上でも刺激になります。

他職種の働き方を見て、資格を取って転職するなど、新しい方向性を見出す方もいますよ。

専門職として視野を広げたい方にはおすすめですね。

無資格でも働きやすい

「看護助手」は無資格でも働くことができる職種です。

有資格者の指導の下という前提ですが「無資格」でも基本的な業務に制限を受けることはないでしょう。

これから介護士として働き始める方は「病院で経験を積んで資格取得を目指す」というのもアリですよ。

病院で働く3つのデメリット

もちろんデメリットもありますよ。下記の3つには注意しましょう。

  1. 人間関係がハード
  2. 医療職に「下」に見られることもある
  3. 介護士が主体で仕事が出来ない

人間関係がハード

看護助手は基本的に看護師と関わりながら仕事をします。

私の経験上、看護師は命に関わる仕事をしているため、気が強い方も多く人間関係がハードな場合が多いです。

病院や労働環境にもよりますが、穏やかな人間関係を望むなら施設の方がいいですね。

医療職種に「下」に見られることもある

看護助手は、あくまでも医師や看護師の指示のもとで仕事を行います。

看護師によっては「指示を出す」という立場から介護士のことを下に見るケースも。

別の職種なので実際には上下関係はありませんが、勘違いしている看護師がいるのも事実です。

プライドが高い方はそこにストレスを感じるかもしれませんね。

介護士が主体で仕事ができない

先ほどの話とつながりますが、看護助手はあくまでも看護師の指示のもとで仕事を行います。

  1. 患者の状況を報告する
  2. 看護師から対応について指示を受ける

上記のふたつは看護助手の基本の動きです。

自己の裁量で動ける場面は施設に比べて少ないでしょう。

「介護士がメインで仕事がしたい」なら施設を探した方がいいですね。

病院を探す際の注意点

では、ここからは具体的に病院での就職先を探す際の注意点をお話していきますよ。

  1. 病院によっては介護士(看護助手)の地位が確立されていない
  2. 病院・病棟によって忙しさは大きく異なる

病院によっては介護士(看護助手)の地位が確立されていない

病院によっては介護士の地位が確立されておらず、キャリア形成が難しい場合があります。

そもそも「主任」「リーダー」など管理職としての地位が用意されていない病院も多くあります。

特に新しい病院や、急性期病院は介護士の雇用も少ないので要注意ですね。

慢性期の病院、リハビリ病院、精神科病院などは介護士の雇用人数も多く、介護部として管理職を用意しているケースもあります。

働きやすさも大きく異なるでしょう。

介護士としてキャリアを築いていきたい方は事前に確認しておきましょうね。

病院・病棟によって忙しさは大きく異なる

ひとえに病院と言っても

  1. 病院
  2. 診療科
  3. 患者層

上記によって忙しさや、業務内容は大きく異なります。

例えば下記ですね。

  • 「慢性期」「地域包括病棟」→ケアや患者対応がメイン
  • 「急性期病棟」→検査出し、ベッドメイキング・雑務がメイン
  • 「高齢者が多い病院」→認知症の対応がメイン

HPなどでの情報収集も大切ですが、職場見学に行き実際の様子を見るのがベターですよ。

病院勤務に向いている人

ここからはどのような人が病院に向いているのかを話していきますね。

なお、ここで話す内容に当てはまらくても病院で勤務することは十分可能です。

ただ「下記のような人の方が向いている」といった程度なので気楽に聞いてくれてOKですよ。

  1. トラブルにも臨機応変に対応できる
  2. コミュニケーションが円滑に取れる
  3. 体力に自信がある

トラブルにも臨機応変に対応できる

施設では利用者の入れ替わりは少なく、業務もルーティン化しやすいです。

一方で病院は患者の入れ替わりも多く、突発的なベッドメイキングや検査出しを看護師に依頼されることも。

固定のルーティン業務はありますが、臨機応変にフットワーク軽く動ける人材が求められています。

コミュニケーションが円滑に取れる

看護助手は患者の状態を看護師とタイムリーに情報共有しながら仕事を進めます。

基本的に看護師の指示の下で仕事を行うので自己判断での行動は禁物ですよ。

「報告」「連絡」「相談」の必要最低限のコミュニケーションは必須です。

円滑にコミュニケーションが取れる人の方が仕事もスムーズに進むでしょう。

体力に自信がある

「病棟内の環境整備」「看護師のサポート業務」「患者の身体介護」看護助手の仕事は多岐に渡ります。

基本的にはデスクワークなどは無く肉体労働。病院によっては病棟内を走り回るほど忙しいケースも。

そのため体力に自信がある方は重宝されるでしょう。

仕事を探すには

では、病院での仕事での仕事を探す方法を見て行きましょう。

下記の3つになりますよ。

  1. ハローワークで求人を探す
  2. 友人の紹介してもらう
  3. 転職エージェントを利用する

ハローワークで求人を探す

ハローワークは、就活ではもっともベターな方法です。

どこの病院も人手不足ですのでハローワークでも十分に求人を見つけることができますよ。

友人に紹介してもらう

実際に働いている友人の紹介を受けても良いですね。

私の知り合いも、友人づてに仕事を紹介してもらっていました。

人を介することで、試験なしで面談のみで採用になるということもありますよ。

転職エージェントを利用する

友人の紹介が難しい場合はこちらも有効な手段です。

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ひとりでの転職活動が不安な方はぜひ利用して欲しいサービスですね。

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まとめ

今回は下記のことを解説しました。

  1. 病院の仕事内容・施設との違い
  2. 病院で働く4つのメリット
  3. 病院で働く3つのデメリット
  4. 病院介護士に向いている人
  5. 仕事を探す方法

病院の仕事は介護職の中でも大きく毛色が異なります。

その分メリットも多く様々な経験ができますよ。

楽な仕事ではありませんが、介護士としてのスキルアップも望めるでしょう。

興味がある方はぜひ挑戦してみて下さいね。

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