介護士の仕事

声かけが苦手な介護士は必見!NGな7つの声かけと2つのポイントを解説

「利用者への声かけが難しいです。私だけ上手くできてないような気がして心がおれそうです。」

声かけって難しいですよね。

簡単そうに見えて、実は奥が深いのが「利用者への声かけ」です。

利用者の個別性に合わせて、上手く声をかけないと、「ケアの拒否」や「利用者からのクレーム」にもつながりますよ。

今回の記事は「声かけが苦手な人」に向けて

  1. 7つのNGな声かけ
  2. 声かけの際に気を付けたい2つのポイント
  3. 認知症の人への声かけ

上記について紹介していきます。

明日から使えるテクニックも紹介していくので、この記事を読んで苦手な声かけを克服しましょう。

7つのNGな声かけのポイント

全てのケアは声かけをきっかけに始まります。

声かけに苦手意識があると、介護場面の全てが上手くいかないと言えます。

声かけ上手になるために、まずはやってはいけないNGな声かけの例を見て行きましょう。

NGな声かけを見ることで、自然と正解の声かけが見えてきますよ。

  1. 上から声かける
  2. 視線を合わせない
  3. 声が小さすぎる・大きすぎる
  4. 表情がない・こわばった顔
  5. ため口・なれなれしい言葉
  6. 子ども扱いした言葉
  7. 距離が近すぎる

上から声をかける

座っている利用者に立ったまま声をかけるのはNGです。

逆の立場になると分かりますが、座っている状態で、立ったまま話しかけれるとすごい圧迫感です。

基本的に、座っている相手には、座るか、膝を落として話しかけましょう。

視線を合わせない

視線をまったく合わせないのもNGです。

アイコンタクトが少ないと、なんだか冷たく感じたり、無関心な印象を与えてしまいがちです。

話していても、目がまったく合わなければ、相手には「不信感」「不誠実さ」を感じますよね。

逆に言葉がなくても、目を合わせてニコっと笑顔を見せられると良い印象を持ちます。

声が小さする・大きすぎる

高齢者によくある「老人性難聴」は、高音域から聞き取りづらくなると言われています。

また、抑揚のない声で話すと、内容が相手に伝わりません。

落ち着いたトーンで、低音を意識し、ゆっくりハキハキと声をかけましょう。

なお、難聴がない相手に大きな声で話すと、「声がうるさい」とクレームになることがあるので要注意です。

既往歴は、事前に確認しておくと良いですね。

表情がない・こわばった顔

声かけの際は笑顔を心がけましょう。

こわばった顔で声をかけられても、緊張が伝わり相手は不安な気持ちになります。

そんな顔で「おふろに行きましょうか」と声をかけられても

「行きたくない」と思うのが心情ですよね。

ため口・なれなれしいことば

介護現場でよく見かけるのが利用者への「ため口」です。

当然ですが、これも絶対NGです。

例え当人同士が了承していたとしても、タメ口で話している姿を家族が見たらどう思うでしょうか?

クレームにつながるリスクもあるので、必ず敬語で接しましょう。

子ども扱いしたことば

同様に注意すべきなのが、子ども扱いした声かけです。

「こんなに食べたんですか?食いしん坊ですねー。」

「もらしちゃったんですか。たいへーん。」

これは、実際に私が介護現場で耳にした言葉です。

介護現場では「介護する側⇔介護される側」の関係性から、勘違いした介護士が利用者を子ども扱いするケースがあります。

相手は、50歳以上も年上の人生の先輩です。

子ども扱いはありえないですよね。

距離が近すぎる

やってしまいがちなのが、「距離を詰めすぎる」ケースです。

人には関係性によって適切な距離感があります。

名称 距離感
密接距離

(親子・恋人)

45cm未満
個体距離

(友人)

45cm以上120cm未満
社会距離

(職場の人)

120cm以上350cm未満
公衆距離

(他人・すれ違う人)

350cm以上

参照:Wikipedia「パーソナルスペース」

下記は、介護場面でよく見られる写真です。

明らかに、「恋人の関係性」の距離感ですよね。

他人にこの距離間で、話しかけられるのはかなりのインパクトです。

「口が臭いから少し距離を取れ」というのも、私の同僚で実際にあったクレームです。

車いすに手が届く範囲から、一歩引いた距離で声をかけることを心がけましょう。

声かけで気を付けたい2つのポイント

ここからは、声かけのコツを紹介していきます。

基本的には、上記で紹介してきた「NGな声かけ」の逆を意識すればOKです。

プラスして下記の2つのコツも習得しておくと良いですよ。

  1. 必要に応じて方言も使いこなそう
  2. クッション言葉を使おう

必要に応じて方言も使いこなそう

先ほど、ため口はNGだという話をしましたよね。

とはいえ、全て標準語の敬語だと、表現が伝わりにくい場合があります。

そういった場合は、「その土地の方言」「昔の言葉」など、相手の耳慣れた言葉を使ってみましょう。

たとえば、山口県だと

「たくさん、ありますね。」→「ようけ、ありますね。」

「○○さん、それは、すごく大変でしたね。」→「○○さん、そりゃあ、たいぎかったですねぇ。」

当然、子ども扱いや、なれなれしいため口はNGですが

「相手に伝わりやすいため」という根拠が説明できれば、多少の方言などはOKですよ。

クッション言葉を使う

印象が柔らかくなるように、クッション言葉を使いましょう。

クッション言葉とは

ストレートに伝えるときつい印象を持つ言葉の衝撃を和らげてくれる言葉」のことです。

例えば

  1. 「すみませんが」
  2. 「申し訳ないのですが」
  3. 「今いいですか?」
  4. 「よかったら」○○しませんか?
  5. 「ちょっと」お願いがあるのですが
  6. 「少しだけ」○○しませんか?

のように使うことができます。

クッション言葉は、下記のようにケアを促す際に重宝されますよ。

「○○さん、今いいですか?お風呂が沸いたのですが、これからどうですか?」

「○○さん、よかったら、一緒に洗濯物をたたみませんか?」

口下手な場合は、ぶしつけな印象にならないように、「クッション言葉」を意識して使ってみましょう。

認知症の高齢者への声かけ

ここまで声かけの基本について見てきましたが

認知症の利用者への声かけは普段の声かけとは違った注意点があり、より難しいですよね。

「ひたすら独りごとを言っている」「何を言ってもうつむいて返事がない」

声かけ以前に、そもそもどう接して良いか分かりませんよね。

ここからは、認知症の利用者への声かけの注意点を見て行きましょう。

  1. 落ち着いた雰囲気で話しかける。
  2. 相手の世界を理解すると正解がみえてくる。
  3. 先輩のマネをしてみる。

おちついた雰囲気で話しかける

認知症の利用者への声かけは「雰囲気」が大事です。

認知症の高齢者は、会話ができなくても、「相手が出している雰囲気は伝わっている」と言われています。

例えば、「時間に追われて焦っている」「イライラしている」場合は、不思議と利用者も不穏になってしまいます。

忙しい状況でも、声をかける際は「フーッ」と一息ついて「落ち着いてる風」な演技で、利用者へ接してみましょう。

声かけの内容よりも、自分が出している雰囲気が大事ですよ。

相手の世界を理解すると正解がみえてくる

認知症の声かけは、「相手がいる世界を理解する」ことから始まります。

上記は極端ですが、認知症の世界を描いたツイートです。

認知症になると、ボーとして、頭にモヤがかかったように感じると言われています。

「なんだかボーとする」状態で、こんな世界があったら怖いですよね。

上記のような相手の立場を理解すると、自然と正解の声かけが見えてきますよ。

若い頃で時間が止まっているなら、ここがどういう状況か、説明するところから始まります。

「○○さん、ここは○○という所です。」

「不安なことは、何でも言って下さいね。」

相手が抱えている不安を、どうすれば解消できるか考えて、声かけを行いましょう。

まずは先輩のマネをしてみる

先に認知症の利用者さんへの声かけのポイントをお伝えしましたが、初めからうまく声かけをするのは難しいかもしれません。

そういった場合は、まずは声かけが上手な先輩を見つけてマネをすることから始めましょう。

どこの職場にも一人は「この人、すてきだな」と思える人がいますよね。

声かけの重要性は「できる介護士」なら気づいています。

「利用者ごとの注意点」「表情」「距離感」「言い回し」「声かけのタイミング」

など、その人なりのこだわりがあるかもしれません。

直接、どんなことを心がけているか聞いてみてもOKですよ。

まとめ

今回は、介護現場での声かけについて紹介してきました。

  1. 7つのNGな声かけ
  2. 声かけの際に気を付けたい2つのポイント
  3. 認知症の人への声かけ

声かけは、正直なれもあります。

今はできていなくても大丈夫ですよ。

「クッション言葉」や、「距離感」などは明日からできることなので、ぜひ意識して見下さい。

少しづつ慣れていきましょう!

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