これから介護を始めるあなたは
「無資格でも介護士になれるのかな?」
「介護士になりたいけど資格取るのはハードルが高い」
このような不安をお持ちではないでしょうか?
この記事を書いている私も22歳の時に営業職から未経験で介護の世界に飛び込みました。
その後、チームリーダーとして後輩の育成や現場の管理なども行っています。
今回はそんな経験のある私が「これから介護の仕事を始める方」に向けて無資格で働くメリット・デメリットや介護の仕事内容を解説していきます。
この記事を読むことで無資格からでも介護を始められる理由が分かりますよ。
介護士の仕事は無資格でもできる!
結論から言うと無資格でも介護の仕事を始めること十分可能です。
まずは「実際にどれくらい無資格や未経験で介護を始めた人がいるのか?」というのを見て行きましょう。
介護労働安定センターの「令和2年度介護労働実態調査」によると介護職員の62%が「医療・福祉」と関係ない職業から介護士になったというデータがあります。
多くの方が未経験から介護の仕事を始めているんですね。
資格だけで言えば、介護士の仕事は無資格でも可能です。ただし資格がある方が望ましいケースもあります。
無資格者でもできる!介護の4つの仕事内容を紹介
無資格者でも働くことができる介護士ですが、実際の仕事内容はどのようなものなのでしょうか?
介護の仕事は大きく下記の4つに分けられますよ。
- 身体介護
- 生活援助
- 送迎業務
- 事務作業
上記の仕事は「有資格者の指示の下で行う」ということが前提です。就業後にいち早く仕事を任せてもらえるように、それぞれ確認してみましょう。
介護のお仕事①身体介護
身体介護は下記のような「利用者に直接触れて援助する行為」を言います。
- 食事の介助
- 車いすでの移動
- オムツ交換
- 口腔ケア
- 入浴介助
- 更衣の介助
- 整容介助
以下の動画が分かりやすいですね。
身体介護は無資格で行うこともできますが、正しい技術・知識を持って安楽な介護を提供するため資格を取得する方も多いです。
ただ近年では上記のようなYoutubeの動画でも学習できますし、事業所内で新人に向けた教育が充実している所も少なくありません。
無資格者でも技術を習得できるようになっているので安心してください。
介護のお仕事②生活援助
利用者の生活環境を整える仕事になります。グループホームなどでは調理なども生活支援に当たりますよ。
- シーツ交換
- 居室のそうじ
- 買い物
- 家事支援
- 調理業務
下記の動画が分かりやすいですね。
グループホームやユニット型の施設など調理や、掃除を含めた環境整備など、家事の経験を生かすことができます。
介護のお仕事③送迎業務
デイサービス、ショートステイなどでは利用者を送迎する必要があります。
専用のドライバーを雇っている施設もありますが、介護士が送迎を行うこともありますね。
介護の仕事④事務業務
小規模の事業所では介護士が以下のような事務作業を行うということがあります。
- オムツなどの物品請求
- 簡単な伝票の整理
- 来客(家族)の対応など
無資格で働く3つのメリット
ここからは具体的に無資格で働くメリットやデメリットについて見て行きましょう。
主なメリットは下記になります。
- 資格取得コストがかからない
- いち早く現場を経験できる
- 現場の知識・技術を学びやすい
メリット①資格取得コストがかからない
介護関連の資格は受験だけでなく時間やコストがかかるものが多いです。例えば以下ですね。
資格 | 研修時間 | 費用 | 試験 |
介護職員初任者研修 | 130時間 | 10万円 | あり |
実務者研修 | 450時間 | 10~20万円 | なし |
ケアマネジャー | 87時間 | 1万円前後 | あり |
上記の3つは介護業界でも人気の資格です。
無資格で働く際には、このようなコストはかかりません。ただ、下記のように資格取得支援のある職場もあります。
- 日勤扱いで研修に参加させてくれる
- 費用を負担してくれる
将来的に資格取得を目指す方は上記のような資格取得支援があるかも確認しておきましょう。
メリット②いち早く職場を経験できる
「介護士に興味があるけど、資格を取るのはお金と時間がかかりそう…」と迷っている方はまずは現場を経験することをおすすめします。
いち早く現場を経験して「自分に合ってないかな」と思えば他の仕事を探してもOKです。
「介護の仕事やっぱり自分に合ってる」と思えばそのまま現場を続けも良いですし、資格取得を目指しても良いですよね。
よくないのは迷ったまま何もしないことです。
実際に私も22歳の時に営業職から介護の世界に飛び込みました。気づけば30年近く介護に関わっています。
今のわたしがあるのは当時の思い切った行動があってのことです。
話しが逸れましたが、いち早く現場を経験することで、早めの方向修正も可能ですよ。
メリット③現場の知識・技術を学びやすい
個人的に感じていることですが下記の「①」より「②」の方が圧倒的に自分の知識・技術になりやすいです。
- 勉強→資格取得→現場で働き始める
- 現場で働き始める→勉強→資格取得
実際に利用者の顔を思い浮かべながら勉強した方が、「あの人のあの行動ってそういうことか」「あの症状ってこの疾患に関連してたのか!」と具体的に想像できます。
現場を経験しながら、勉強した方が知識・技術はつきやすいですよ。
もちろん資格取得後にも可能ですが、「現場を経験して必要に応じて勉強していく」というスタイルの方がムダがありません。
無資格で働く3つのデメリット
無資格はメリットばかりではありません。当然デメリットもあります。
- 資格手当がもらえない
- 職場の選択肢が減る
- 訪問介護の身体介護はできない
それぞれ詳しく見て行きましょう。
デメリット①資格手当がもらえない
介護士の給与を決める要素は大きく4つあります。
- 資格手当
- 夜勤手当
- 介護職員処遇改善金
- 特定処遇改善金
中でも資格手当は重要です。特に介護福祉士を取得することで金額がかなり変わってきますよ。
資格 | (例)手当額 |
介護職員初任者研修 | 3000~5000円 |
実務者研修 | 3000~8000円 |
介護福祉士 | 10000~15000円 |
また、介護労働安定センターの「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」では無資格者と介護福祉士で月収が5万円違うというデータもありますよ。
年間でいうと60万円。この差は大きいですよね。
介護福祉士の詳細はこちらから>>働きながら国家資格の介護福祉士を目指そう!資格の取り方を教えます
デメリット②選択できる職場の数が減る
また無資格だと転職の幅は狭くなるので要注意です。
大手介護転職サイト「きらケア介護」の公開求人では「無資格」「資格あり」で以下の様な差が出ています。
- 無資格→13625件
- 資格あり(介護福祉士、初任者研修、実務者研修)→21257件
ただ人手不足の介護業界です。
無資格でも就業可能な事業所は多くあります。選択肢は狭まるものの大きな問題はないので安心してください。
デメリット③訪問介護の身体介護はできない
「訪問介護の身体介護」は無資格ではできません。
これは利用者の自宅という特殊な空間で誰の指導も受けられる状況になく介護を提供する必要があるためです。
訪問介護を行うには以下の資格が必要です。
- 介護福祉士
- 介護職員初任者研修
- 実務者研修
無資格で介護の仕事する場合は、施設系や通所系のサービスを選択しましょう。
- 特別養護老人ホーム
- 介護老人保健施設
- グループホーム
- デイサービス
- 病院
介護業界は無資格者にもチャンスが多い
無資格でも仕事を始められる介護士。これから介護士を目指す方に嬉しい現実ですよね。
しかし、なぜこのような状況になっているのでしょうか?その理由は以下の2点です。
- 介護業界の人材不足
- 無資格・未経験者に向けたスキルアップできる環境がある
それぞれ詳しく見て行きましょう。
①介護業界の人材不足
団塊の世代が後期高齢者になるにあたり、厚生労働省は2025年までに年間6万人程度の人材の確保が必要だと述べています。
参照:厚生労働省HP
国は未経験・無資格に問わず介護人材を確保する必要があります。
実際どの事業所も人材確保が課題であり、就業者からすると「転職しやすい業界」「無資格でも選択できる職場がたくさんある」という状況が続いています。
②無資格・未経験者に向けたスキルアップできる環境がある
「人材の確保が必要」だと述べましたが、無資格・未経験者を雇用するに当たり人材育成や事業所への定着も事業所の課題になっています。
人材の育成については国からも進めるように方向性が打ち出されています。
これを受けて多くの事業所は新人育成のために研修や資格取得支援など職員がスキルアップできる環境を整えています。
就業者からすると無資格者でも学びやすい環境があるため、安心して介護を始められるというわけですね。
無資格から仕事を探すなら
「無資格から働けるのは分かったけどやっぱり不安はあるよ」
「無資格者がひとりで転職活動するのは不安です」
ここまで記事を読みすすめて上記のような方もいるのではないでしょうか?
そういった方は転職エージェントを利用するのもひとつの手です。
転職エージェントは「転職相談」「求人の紹介」など求職者に寄り添って転職サポートをしてくれるサービスのことです。
数ある転職エージェントで無資格者におすすめなのが「かいご畑」です。
かいご畑の特徴はなんと言っても無資格者への手厚いサポート。
派遣求人を利用した方を対象に「キャリアップ応援制度」にて実質0円で資格を取得することができます。
まずは無資格で就業して「介護って楽しい」「もっと勉強したい」と思えばそこから資格取得を目指すのもアリですよ。
まとめ
今回の記事では以下のことを解説しました。
- 介護の仕事内容は「身体介護」「生活支援」「送迎業務」「事務作業」の4つ
- 無資格で働くメリットは「資格取得コストがかからない」「いち早く現場を経験できる」「現場の知識・技術を学びやすい」の3点
- デメリットは「資格手当がでない」「転職の選択肢が減る」「訪問介護はできない」の3点
- 無資格でも介護士の仕事はできる。理由は「介護業界の人材不足」「学べる環境が整っている」
- 不安なら転職サイトを利用するのもあり
あらためて結論を言うと介護は無資格からでも問題なく始められますよ。
むしろ無資格・未経験から介護を始める方は多いです。
介護士が気になっている方はまずは働いてみることをおすすめします。
「自分に合っている」と感じれば続ければOKですし、「やっぱりなんか違うな…。」と思えば新しい方向性を考えましょう。
入職前に見学できる事業所も多いのでまずは職場見学からでもOKですよ。
よくないのは気になっているのに何も行動しないことです。
介護の仕事は楽ばかりではありません。
しかし、それ以上に利用者さんから「ありがとう」と言われた瞬間や、家族に「あなたで良かった」と言われた瞬間はやりがいを感じずにはいられません。
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