介護士の悩み

介護士の仕事は大変、本当にそれだけ??やりがい・内容・資格について

介護の仕事に興味はあるけど、大変な仕事だと言われているし、

自分に務まるだろうか?と思っていませんか?

しかし、どんな仕事にも大変なこともあれば魅力もあります。

この記事では介護の仕事の大変さ、やりがい、資格について説明しています。

転職してから「こんなはずじゃなかった!」と後悔することが無いように、

ぜひ最後まで読んで、じっくりと考えていただければと思います。

介護の仕事はどんなことが大変なのか

介護の仕事にも確かに大変な面はあります。

以下では、身体的負担、精神的負担の2つの側面から、

具体的にどのようなことが大変なのかをお伝えしていきます。

身体的負担

身体的な負担としては、

  • 立っている時間が長く、足が痛くなる
  • 移乗介助やオムツ交換で腰が痛くなる
  • 夜勤がある場合は睡眠のリズムが崩れる
  • 勤務時間が不規則
  • 人手不足のため業務量が多い

が挙げられます。

体への負担に対しては、整体に行ったり、自分でストレッチをする等ケアをすることで痛みの予防をすることが大切です。

自分に合った靴を選ぶことで足腰への負担を軽減することもできます。

靴選びに関しては以下の記事も参考にしてください。

足の疲れがとれない介護士必見!履いて疲れにくくラクになる靴5選

また、ボディメカニクス(効率のいい体の使い方の理論)を活用し自分の体に負担をかけない技術を意識することが重要です。

夜勤、勤務時間や業務量については、上司と相談して配置換えをしてもらう手もあります。

精神的負担

次に、精神面での負担について以下の3点を見てみます。

  • 利用者様、職員との関係
  • 利用者様本人と利用者様のご家族との板挟み
  • 理想と現実のギャップ

利用者様、職員との関係

利用者様との関係では、なかには介護士に対して高圧的な態度で

ものごとを要求してくる人が居る等、対応が難しい方もいらっしゃいます。

職員との関係でも、介護の現場は中途採用が多いこともあり様々な背景を

持った職員が居るため、考え方の違いからトラブルになることもあります。

でも、人間関係で問題になるのは介護士だけではないです。

同僚との人間関係に悩んだら、上司や公的機関の相談窓口に相談してみましょう。

利用者様本人と利用者様ご家族との板挟み

利用者様本人は甘いものが大好きだから好きなだけ食べたいと思っている、

一方利用者様のご家族は「糖尿病があるから絶対に食べさせないで」と言われる。

このような板挟みで対応に迷うことがあります。

「何が正解かわからない」ことはとてもストレスになります。

こういった場合には、利用者様本人とご家族、介護に関わるスタッフが集まって、

どのように対応していくかを皆で検討することが必要です。

例えば上記の糖尿病がある利用者様の場合で言えば、ご本人と家族、医師、

看護師、介護士が集まって話合い、「1日これだけの量は食べてもいい」

と決めるのが一つの方法です。

対応方法が決まれば「どうすればいいの?」と一人で迷うこともなくなります。

理想と現実のギャップ

介護の現場は人手不足だということもあり、とても忙しいです。

そのため、理想とする介護を提供できない場面があります。

例えば、施設での食後の場面を例にとってみましょう。

食べた後の食器を片付ける際、利用者様が歩いて持っていけるのならば、

ゆっくりでも利用者様がご自分で片付けられるのが一番です。

ご自分で片付けることができれば、立ち上がり、下膳台まで歩くことで足の筋力を維持することができます。

しかし、現実には一人ひとりの利用者様が片付けるのを待っていたら、

口腔ケアをする時間がなくなってしまう等、他の介助をする時間がなくなってしまうので結局職員が片付けてしまう。

「本当はこうしてあげたいのに」

この理想と現実のギャップが精神的に応えます。

上記のような場合でも、ミーティングで業務改善を検討したり、

どうしたら利用者様の筋力を維持できるか検討する等、

他の職員も巻き込んで一緒に考えることが大事です。

介護士の大変さについては次の記事も参考にしてみてください。

介護士はきついから諦める?実際に遭遇するきつい場面とアドバイス

介護士のやりがい

介護の仕事の大変さについてみてきましたが、

次は介護のやりがいについて紹介したいと思います。

あなたは

介護の仕事=食事、排泄、入浴の介助

だと思っていませんか?

もちろん食事、排泄、入浴も介護士の大事な仕事ですが、

介護士の仕事はその人らしさを支えることです。

ちょっと漠然としていますが、

その人らしさとは、利用者様ご本人がそれまでの生活で培ってきたすべてのことです。

例えば旅行が好きな利用者様Aさんが居たとします。

でも最近足が弱ってきて歩くのが不安です。でも好きな旅行に行きたいと思っています。

あなただったらこの人のために何をしてあげますか?

「車いすに座ってもらって、私が車いすを押してあげて、一緒に旅行に行く。」

「一緒に歩く練習をして、しっかり歩けるようになって、もう一度旅行に行ってもらう。」

色んなアプローチがあると思いますが、

Aさんがもう一度旅行に行けたら素晴らしいと思いませんか?

別の例を挙げると、俳句が好きな利用者様Bさんが居たとしましょう。

でも最近手の力が入らなくて鉛筆が持てないのが情けなくて俳句を作る気も起きない。

こんなBさんに対しては何をしてあげますか?

「Bさんが作った俳句を聞かせてほしいです!と勇気づけ、できた俳句を代わりに紙に書いてあげる」

「手が震えてしまう原因は何なのか考え、もう一度鉛筆を持って字が書けるように支援する。」

こちらも色んな方法があると思いますが、

Bさんがもう一度俳句を作る自信を取り戻したら素敵だと思いませんか?

高齢になって心身の状態が変わっても、今までどおりの生活が送れるように支援する

それが介護の仕事です。

介護の仕事のやりがいは、利用者様がその人らしく生活を続けていくことを間近で支えられることです。

利用者様が「もうできないよ」と思っていたことが「やっぱりできた!」

と変わっていく様を近くで見届けることができるのはこの上ない喜びです。

仕事の内容

介護士の大変さとやりがいについて見てきましたが、

転職するうえでは仕事の内容もしっかりと確認したいことだと思います。

以下からは介護士の仕事の具体的内容について見ていきます。

介護の仕事はその内容によって、生活援助と身体介護に分けられます。

生活援助

生活援助とは、掃除や洗濯、調理などの日常生活の支援で、利用者様の体には直接触れない介護のことです。

あくまで本人に対するサービスなので、家族の部屋の掃除やペットの世話はサービス内容には含まれません。

調理の際には本人の食べ物を飲み込む力に合わせて、食べやすく作ることが必要です。

掃除のやり方についても、介護士が自分本位のやり方でやるのではなく、

利用者様の意思、やり方に沿って行う必要があります。

ここでも大切なのは「その人らしさ」です。

身体介護

身体介護とは、食事、入浴、排泄の介助等、利用者様の体に直接触れて行う介護のことです。

利用者様が自分でできるところは自分でできるように支援していきます。

あまり介護士が手を出しすぎてしまうとご自分でできることが減ってしまうからです。

例えば入浴介助のときに、体の前のほうは自分で洗えるけれど、背中が届かなくて洗えない場合、介護士は背中を洗う、といった具合です。

サービス種別について

続いて介護士の働く場所の種類を見ていきましょう。

サービスの種別によって仕事の内容や働き方が若干違ってきます。

相性が合わない種別に就いてしまうと長く働き続けることは難しいです。

以下を参考に自分にあった働く場所を検討してみてください。

訪問系

訪問介護や訪問入浴介護のように介護士が利用者様のご自宅に伺い介護を行うサービスです。

利用者様と1対1で関わるという点はほかの種別にはない特徴です。

サービスを提供している時間はじっくり利用者様と向き合うことができます。

また、調理、掃除や洗濯が得意な人は仕事でも活かせると思います。

通所系

デイサービスやデイケア(リハビリ中心のデイサービス)等のように利用者様が施設に通い、食事、入浴、排泄介助やレクリエーションを提供する施設です。

レクリエーションの時間では、楽器を弾ける等の特技がある人はそれを活かせるチャンスですよ!

夜勤はないので、規則正しい生活を送りたい人に向いているでしょう。

デイサービス介護士の仕事についてはこちらの記事もご覧ください。

デイサービス介護士の役割とは!?特養との違いと1日の流れ

入所系

特別養護老人ホームや有料老人ホーム等、利用者様が生活している施設において24時間介護を提供するサービスです。

要介護度が高い利用者様が多いので、移乗介助やベッド上でのオムツ交換等、

介護技術をまんべんなく身に着けることができます。

夜勤に入れば夜勤手当がつくので、他の種別と比べると給料の水準はそのぶん高くなるでしょう。

介護系資格の種類

転職する際は仕事の将来性、

キャリアアップの道についても気になりますよね。

以下では代表的な介護系資格である初任者研修、実務者研修、介護福祉士、ケアマネージャーの資格について説明していきます。

介護には様々な資格があり、一つ一つステップアップしていけるのも魅力の一つです。

自分の経験を資格という形で残せることは自信にも繋がります!

初任者研修

初任者研修は介護の仕事をするときに必要な基本的な技術、知識、考え方を学ぶ研修です。

介護の仕事は無資格でもできます

働きながら学ぶというのも実践的でメリットも多いものではあります。

まったくの知識ゼロで介護の現場に入るよりは、

ある程度の知識があったほうが、介護をする側もされる側も、雇う施設側も安心ではあります。

その上、転職の際に「これから介護について本気で学んでいく気持ちがある」ことをアピールしやすいというメリットもあります。

研修の内容は以下の通りです。

研修科目及び研修時間

職務の理解 6時間
介護における尊厳の保持・自立支援 9時間
介護の基本 6時間
介護・福祉サービスの理解と医療との連携 9時間
介護におけるコミュニケーション技術 6時間
老化の理解 6時間
認知症の理解 6時間
障害の理解 3時間
こころとからだのしくみと生活支援技術 75時間
振り返り 4時間

合 計 130時間

実務者研修

実務者研修は幅広い利用者に対する基本的な介護提供能力の習得を目標としている研修です。

以下の介護福祉士の項目で説明するように、実務経験ルートで介護福祉士の国家試験を受けるためには実務者研修の受講が必要です。

研修の内容は20科目、450時間が基本ですが、保有資格によっては科目の免除があります。

細かい科目の内容はここでは触れませんが、大きく分けて

  • 「人間と社会」
  • 「介護」
  • 「こころとからだのしくみ」
  • 「医療的ケア」

の4分野に分かれています。

実務者研修を受講すると、

  • 訪問介護事業所にてサービス提供責任者(ケアマネと介護士の間で連絡調整をする人)になれる
  • 喀痰吸引(たんを自分で出すことができない利用者様に対して、吸引チューブを使ってたんを取り除く技術)ができるようになる
  • 給料アップにつながる

上記のメリットがあります。

研修時間450時間はかなりの長さですが、私の知り合いの介護士も勤務と両立しながら研修に通っていました。

「普段の現場では学ぶことができない介護の理論的な話が聞けてよかった」と言っていましたよ!

介護福祉士

介護福祉士は介護系で唯一の国家資格です。

介護福祉士国家試験の受験には以下の図のように複数のルートがあります。

他業種から未経験で介護士に転職した場合は「実務経験ルート」になります。

出典元:社会福祉振興・試験センターHP)

取得のメリットとしては以下があります。

  • 介護に関して幅広い知識を持っていることの証明になる
  • 介護福祉士の実習指導者や実務者研修の教員になれる等、仕事の幅が広がる
  • 介護福祉士資格取得後、さらに実務経験を積むことでケアマネージャーの受験資格を得ることができる
  • 資格手当が付くので給料アップにつながる

取得までは一定の実務経験が必要ですが、介護福祉士を取得すれば

「介護のエキスパート」として認識されますので、ぜひ目指していただきたいです。

ケアマネージャー

利用者様への介護は「ケアプラン」という、

どのように介護を提供していくかが書かれた計画書に基づいて行われます。

そのケアプランを作るのがケアマネージャーです。

利用者様の相談に乗ったり、書類仕事がメインになるので直接の介護業務はなくなります。

ケアマネージャーになるには以下の要件を満たす必要があります。

  • 介護福祉士等の福祉、医療の資格を取得していること
  • 5年間の実務経験
  • 介護支援専門員実務研修受講試験に合格する
  • 介護支援専門員実務研修の課程を修了する
  • 介護支援専門員証の交付を受ける

なお、「ケアマネージャー」と「介護支援専門員」は同じ意味です。

ケアプランは1度作って終わりではなく、利用者様の状況が変われば適宜修正していく必要があり、終わりはないです。

チャレンジし続けることができるのが、大変でもあり、魅力でもあります。

まとめ

この記事では

  • 介護士の大変さ
  • 介護士のやりがい
  • 介護士の仕事内容
  • 介護系資格の種類

について見てきました。

確かに介護士には大変な面もあります。

しかし、利用者様の「その人らしさ」を支えるというやりがいもあります。

様々なサービス形態があるので、自分にあった場所を選ぶことができます。

資格を取って、ステップアップしていく環境があります。

この記事をきっかけに介護士の仕事に魅力を感じていただき、

介護士への転職を前向きに考えてもらえたら嬉しいです。

転職活動頑張ってくださいね!

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