介護士の履歴書の書き方!作成マナーと職場別志望動機のポイント・例文

介護の仕事はしたいけど、

「なかなか自分が長く働きたいと思う職場に巡りあえず、短期間で退職、転職を繰り返してしまう」

その様なことが続いているとせっかく介護士の仕事を続けたいと意気込みはあっても採用は不利になってしまいます。

短期間で退職した場合は、必ず退職理由と志望動機を掘り下げて聞かれますよね?

でも、今までは、自分に適した職場ではなかったのだから仕方がない!

今度こそ、この職場で採用をしてもらい、長く働きたい!

そんなあなたの想い、上手く履歴書で表現できていますか?

履歴書を渡し、面接が盛り上がらず、書類選考で落とされたりしていませんか?

学歴や職歴は簡単に書けても、志望動機欄になると見つめたまま時間が経過していませんか?

介護職員が働く職場は、商品を売っているお店や飲食店とは違い、実際に働いてみないと施設の雰囲気や方針もわかりませんよね。

志望動機の書き方の本に載っているような「御社の接客や商品が好きで」や「御社の〇〇の方針に共感できて」等という志望動機は書けないですよね。

介護士への応募で、書類選考で会ってみたい、面接で自己PRがしやすい履歴書作成のポイント、志望動機の例文もご紹介します。

 

履歴書作成のマナー

履歴書作成の前に

履歴書はいろんな物が出回っていますが、見開きA4サイズ、JIS規格の用紙にしておきましょう。

ビジネスで使われる書類はA4サイズが主流です。

ビジネスマナーとして、ファイリングをしやすいA４サイズを使用することをおすすめします。

ITや営業、経理などは、パソコンで作成することが主流になってきていますが、介護業界はまだまだ、手書きが主流です。

理由は、

• 手書きの方が文字や空白から人柄が読み取れる
• 履歴書を丁寧に書く人は、介護記録も丁寧に記入する
• 履歴書は、名刺と同じ

といったところのようです。

誤字脱字を修正テープを使用して訂正したり、ごまかす人は仕事もごまかすのでは？優柔不断と取られがちです。

面倒ですが、誤字脱字は書き直しになります。

人対人の仕事なので、字の上手下手よりも、人柄をみられていることを念頭においておいた方が面接もうまくいきますよ。

履歴書の書き方

では、さっそく履歴書の書き方を説明していきます。

①日付け

履歴書を作成した日付けではなく、面接日を記入します。

「郵送してください」と言われたら、ポストに投函日を記入となりますね。

②証明写真

なぜか介護士希望の方は、写真も面接も私服の方が多いですが、必ずスーツを着用してください。私服とスーツではまったく第一印象が変わります。

証明写真は、印象が暗く映りがちなので、清潔な髪型にし、明るくさわやかな印象を持ってもらえるようにセットすると好感度upです。

メイクはナチュラルメイクで大丈夫です。

普段から、常時眼鏡をかけている方はかけたまま撮る方が良いでしょう。

面接と写真はあまり印象が変わらないほうが印象に残ります。

③氏名

名前は第一印象です。面接が後日で、一次試験として書類選考がある場合は特に、この氏名と写真で印象が決まると言っても良いです。

氏名と名前の間は一文字分スペースを開け、大きく、均等にそして丁寧に書くと印象に残ります。

④生年月日　⑤年　月

氏名を左寄せで書いた場合は、生年月日も左寄せというふうに氏名と生年月日の位置は揃えるほうが、体裁が整って見えますよ。

また、すべての年の記入方法は揃えるほうが統一感がでます。

①を西暦で書いた場合は、④も⑤も西暦

①を和暦で書いた場合は、④も⑤も和暦といった形です。

介護業界はまだまだ、和暦の方が主流かもしれませんね。

⑥学歴・職歴欄

一行目の真ん中にそれぞれ「学歴」「職歴」とタイトルを入れてください。

学校名は正式名称を記入してください。

例：〇〇県立〇〇高等学校〇〇学科

職歴も同じです。

例：株式会社〇〇

社会福祉法人の施設や医療法人の病院の入退社は会社ではないから、入社ではないし?どう書けばいいの?と思ったことはありませんか?

例：社会福祉法人〇〇会　特別養護老人ホーム〇〇　入職　あるいは、退職　となります。

※よくある間違い

〇〇老人ホーム　入所

これでは、施設で働くのではなく、施設入所になってしまいますので、注意してくださいね。

⑦資格

介護福祉士は、資格を取得してから、登録完了するまでに日数がかかるので、どちらを記入すべきか悩みますよね。

これは、取得日を記入となります。

資格も正式名称で記入しましょう。といってもどれが正式名称かわかりにくいですよね?

介護に関する資格は数多ありますが、主要な資格のみ例をあげてみますね。

例：ホームヘルパー2級→訪問介護員2級養成研修課程　修了

介護福祉士→介護福祉士国家資格　取得

初任者研修・実務者研修→介護職員初任者研修課程　修了・介護職員実務者研修課程　修了

実践者研修→認知症介護実践者研修　修了

 

志望動機の書き方

履歴書の中で１番大事で、難しいのは志望動機ではないですか？

一般的に販売されている履歴書は、自己PRと志望動機があわさった項目欄になっていることが多いですよね。

介護士は、人と人との仕事であり、コミュニケーションスキルが重要視されます。

自己PRを織り交ぜて自分の人柄についてアピールしながら、志望動機をベースに書くと面接の時に話が盛り上がり、優位になります。

押さえておきたいポイント

志望動機は、その会社で働きたい理由を記入しなければいけません。

だいたいの場合、単純に「近いから」「福利厚生が良いから」「給料が良いから」が本音だとは思います。

採用担当者となる管理者や施設長などもわかっていますが、どの程度、うちの職場を知って働きたいと思っているのか意気込みが知りたいものなんです。

また、採用されても、短期間で転職を繰り返してしまう方や、介護士の仕事が初めての方で、病んでしまったり、退職理由で特に多いのが、人間関係も含め、理想と現実の違いです。

そうならない為にも、採用担当者は、どの程度、この会社・仕事について理解をし、働きたいと思っているのかを知りたいのです。

とは、言っても冒頭でも書いたように施設や訪問介護事業所は入ってみないと雰囲気はわかりませんよね。

事業所の特徴の調べ方をご紹介します。

①人材紹介会社を利用する

人材紹介会社を利用すると、キャリアアドバイザーが法人の社是や雰囲気、どのような利用者様が多いかも教えてもらえます。

逆にどういったところで働きたいか希望を伝えると探してもくれるので、便利です。

②施設見学をする

応募する前に、施設見学をすることで、働くイメージが持てて、自分も安心ですが、最近はコロナ対策で入館制限をかけられてしまっていることが多いです。

③ホームページで調べる

ホームページで理念や社是をチェックし、志望動機に引用をすると作成しやすくなります。

④介護事業所・生活関連情報検索で調べる

ホームページがない小さな地域密着型の事業所でも、厚生労働省の情報開示システムには、公表しているはずです。

利用者数・介護度、職員数などの情報は古い場合もありますが、理念や社是もいっきにわかりイメージがつかみやすくなると思います。

志望動機例文

では、実際に事業所形態毎の志望動機の例文をご紹介します。

あくまで例なので、丸写ししたりせず、自分で考えた志望動機を書いてくださいね。

①特別養護老人ホーム

私は、「仕事は楽しく助け合って」をモットーとしており、スタッフ間のコミュニケーションはもちろんの事、ご利用者様に楽しんでいただけることを考えるのも得意です。ご利用者様の終の住居で、生活の質を守り、最期まで朗らかに療養をしていただきたく、特別養護老人ホームで働きたいと考えております。貴法人のホームページを拝見し、創設者（理事長、理念等）の〇〇氏のお言葉が胸に響きました。長年培ってこられたノウハウと時代に即応したニーズで新施設の展開をされていることも魅力と感じています。貴法人では、新しい知識や技術を身につけ、時代のニーズに応じたケアができると考え志望しました。

②老人保健施設

私は、生活面のケアだけではなくもっと広い視点で介護の仕事をしていきたいと考え、将来的には、介護支援専門員になりたいと考えています。老人保健施設では、各専門職が専門的な視点で協働し、在宅復帰への支援を図るという点で最も多職種協働が学べる専門性の高い施設と考えております。貴施設では、在宅復帰率が高く、自立支援に力を入れられていると知りました。在宅復帰に向けてのプロセスの中でのご利用者様やご家族様の想いを尊重し、寄り添った介護をしたいと考え、貴施設を志望しました。

③グループホーム

私は、認知症の方とのコミュニケーションやレクリエーションや一緒に行う家事が得意です。できるかぎり残存機能を活用し、認知症になっても自信をもって楽しい毎日を送っていただきたいと考えています。貴施設では、生活リハビリやレクリエーションに力を入れられ、家庭的な環境作りに取り組まれていることを魅力に感じ、貴施設を志望しました。

④訪問介護

私は、家族の介護（自身の老後を考えた等）をきっかけに在宅介護に興味を持つようになりました。住み慣れた住居で可能な限り使い慣れた家具に囲まれて可能な限り自宅で生活ができるよう支援したいと考えています。身体介護だけではなく掃除や調理等の家事援助もご本人様のご意向を尊重しながら、支援していきたいと考えています。御社は固定のご利用者様宅への完全担当制ではなく、定期的な研修もあり、相談できる体制が整っていることが魅力と感じ志望しました。

今回は、一般的に使える志望動機をご紹介しました。

実際には、もっと多彩な経験のアピールどころがあると思いますが、自分にあてはまり使えるところを参考にしてみてください。

 

まとめ

介護士への応募に必要な履歴書の書き方についてまとめてみました。

1. 履歴書はJIS規格　A4サイズ、手書きが好印象
2. 証明写真、面接はスーツが第一印象アップ
3. 学歴・職歴・資格は正式名称で記載
4. 志望動機は自己PRやその仕事をしたい理由とその事業所に就職したい理由を織り交ぜて記載

まずは履歴書の基本的な書き方を押さえて好印象を与え、介護士をしたいという想いを存分にアピールしてみましょう!

介護士は人と人とのコミュニケーションスキルが一番重要視されるので書類選考や面接も、介護技術や知識よりも、人柄や人の話を聞く姿勢が重視されます。

面接では、形式ばったことよりも、あなたの人柄をアピールして頑張ってください!